便秘

便秘とは

便秘とは

「便秘」とは、排便が週3回より少ないか、5日以上でない日が続いた状態を指します。
しかし、子どもの便秘は大人が感じる便秘とは少し違います。
生まれたばかりの赤ちゃんは1日に何度も排便することもあれば、幼児でも1日に1～2回が普通です。
重要なのは、お子さんのいつもの排便パターンと比較することです。
いつもよりうんちの回数が減った、うんちが硬くなった、いきんでいる様子がある、お腹が張っている、苦しそうなど、普段と違う様子が見られたら、便秘の可能性があります。
また、出血があったり、痛がっているなど便意を感じても我慢してしまうことも便秘につながります。

便秘の症状

便秘の症状は、年齢によって異なります。
乳幼児では、うんちが出ない、機嫌が悪い、吐く、お腹が膨らむ、お腹が硬くなるなどがあげられます。
幼児や学童期のお子さんでは、便が硬くて出にくい、いきむ、お腹が痛い、便意を我慢する、肛門が痛い、肛門に傷ができるといった症状が現れることがあります。
さらに、食欲不振、体重増加が少ない、眠りが浅い、イライラしやすいなどの症状も、便秘と関連している可能性があります。
便の色や形にも注目しましょう。
硬くてコロコロした便、ネバネバした便などは、便秘のサインとなる場合があります。
これらの症状が続くようであれば、小児科への受診をお勧めします。

便秘の原因

小児の便秘は、様々な要因が関係しています。
食事の内容が大きく影響することが多く、赤ちゃんでは母乳やミルクの量が足りない、幼児では食物繊維が不足している、水分摂取量が足りないなどが考えられます。
また、生活習慣では、運動不足、ストレス、トイレを我慢する癖なども原因となります。
小学校に入学するタイミングでは、水分補給のタイミングが安定しなかったり、学校の個室でウンチをすることが恥ずかしいことも便秘の原因になることがあります。

便秘の治療法

便秘の治療は、まずは腸に溜まっている便を出すため浣腸を行います。
また、ウンチを出しやすくするため、腸を刺激するお薬やウンチを柔らかくするお薬を処方することがあります。
お薬の服用と併せて生活習慣の改善も重要です。
食物繊維が豊富な野菜、果物、穀物をバランスよく摂取し、十分な水分を摂るようにしましょう。適度な運動も腸への良い刺激になります。

ご自宅でできること

ご自宅では、お子さんの食事に気を配り、食物繊維を多く含む食事を心がけてください。こまめな水分補給も大切です。
毎日決まった時間にトイレに行く習慣をつけ、便意を感じたら我慢せずにトイレへ行くように促しましょう。
無理強いせずに、リラックスした雰囲気の中で排便できるようにサポートすることが重要です。

小さなお子さんや赤ちゃん

「のの字マッサージ」

仰向けに寝かせておへその下あたりから「の」の字を書くように優しく動かしてマッサージすることで腸を刺激します。

赤ちゃん

棒浣腸

綿棒にワセリンやベビーオイルなどを浸し滑りやすくし、肛門から1cm程度挿入することで刺激します。強くすると傷つけてしまいますので優しく行いましょう。

便秘症を放っておくとうんちが固くなり排便しにくくなったり排便時の痛みが増すことで便秘が悪化し悪循環になります。
また、排便習慣が身についていないとイライラしたり学習を阻害する要因となります。
便秘症でお困りの方は一度当院までご相談ください。