水ぼうそうの原因と感染経路

水ぼうそう

水ぼうそうは、水痘・帯状疱疹ウイルスが原因です。感染経路は主に、くしゃみや咳などの飛沫感染、または水ぼうそうの患者さんの体液(発疹の汁など)と直接接触することで感染します。感染力は非常に強く、ウイルスに初めて接触したほとんどの人が感染します。潜伏期間は約10~21日とされており、感染してから発症するまでには一定の期間があります。

水ぼうそうの症状

水ぼうそうの症状は、まず発熱から始まります。その後、全身に赤い発疹が現れ、数時間から数日のうちに、小さな水ぶくれ(水疱)へと変化します。この水疱は、かゆみを伴うことが多く、口の中や頭皮、陰部など、全身に広がることがあります。発疹は、2~3日でピークに達し、その後かさぶたになっていきます。かさぶたになるまでには、約1週間程度かかります。かゆみは、かさぶたになるまで続きます。

水ぼうそうの治療

水ぼうそうの治療は、主に症状を抑える対症療法となります。かゆみを軽減するために、抗ヒスタミン薬(飲み薬や塗り薬)を処方することがあります。水疱が化膿したり、二次感染の恐れがある場合は、抗菌薬を使用する場合もあります。高熱が続く場合や、重症化する場合は、抗ウイルス薬の投与を検討することもあります。しかし、これらの薬は全て症状を和らげるための治療であり、ウイルスそのものを完全に除去するものではありません。

家庭でのケア

かゆみ対策

かゆくてついつい掻いてしまいがちですが、水疱を破ってしまうと化膿したり、傷跡が残ったりする可能性があります。爪を短く切る、手袋を着用する(特に赤ちゃん)、涼しい服装をするなど、掻かない工夫をしましょう。冷やすと一時的にかゆみが軽減されます。

お風呂

入浴は問題ありません。ただし、ゴシゴシ擦らず、優しく洗いましょう。入浴後は、清潔なタオルで優しく拭いて乾燥させ、保湿剤を塗るのも効果的です。

食事

特に制限はありませんが、口の中に発疹ができている場合は、辛いものや酸っぱいものは避けた方が良いでしょう。

水分補給

口の中にも水疱が出て痛いため水分補給が出来ず脱水症状になることがあるので注意しましょう。

安静

十分な睡眠と休息をとるようにしましょう。

受診の目安

以下の症状がある場合は、すぐに当クリニックを受診してください。

  • 発疹が赤く腫れて化膿している
  • ぼんやりしていて、元気がない
  • 3日以上熱が続いている
  • 呼吸が苦しい
  • 水疱が非常に多く、全身に広がっている
  • 強い痛みを伴う

登園・登校の目安

水ぼうそうの発疹が全てかさぶたになったら登園・登校が可能となります。
学校や保育園へ医師の診断書の提出が必要な場合はご相談ください。

予防接種

水ぼうそうは、予防接種によって防ぐことができます。定期予防接種は、1~3歳の間で2回(1回目と2回目の間は最低3ヶ月以上空ける)接種が必要です。

未接種者と発症者が接触した場合、3日以内にワクチンを接種することで、発症を抑えたり、軽症化が期待できると言われています。
もしご兄弟が感染した場合には接種についてお早めにご相談ください。