アトピー性皮膚炎 | ゆめが丘駅徒歩２分の小児科 ゆめが丘あかちゃんこどもクリニック ゆめが丘ソラトス横

アトピー性皮膚炎とは

アトピー性皮膚炎の症状

症状は年齢や時期で様々です。

赤ちゃん：顔や頭皮に赤い湿疹、乾燥、かさぶたなどが現れます
幼児期：肘や膝の曲がる部分、首などに湿疹が出やすくなります

年齢が上がると、顔、手足、体幹など体の様々な場所に湿疹が現れることもあります。
軽度から強い炎症を伴う湿疹まで様々で、強い痒みで掻きむしり、皮膚が傷つき、細菌感染を起こすこともあります。
乾燥によるひび割れも症状の一つで、悪化につながります。
汗をかきやすい夏や乾燥しやすい冬、季節の変わり目にも症状が出やすくなることがあります。
また、これらの症状は睡眠不足、不機嫌、集中力低下など、日常生活に影響を与えますの。
単なる肌荒れだと思って放置せずに、一度受診ください。

アトピー性皮膚炎の原因

アトピー性皮膚炎の主な原因は主に2つです。

皮膚のバリア機能の低下

皮膚のバリア機能が低下すると、外部からの刺激に反応しやすくなります。
細菌などが皮膚の内部に侵入することで炎症が起きやすくなってしまします。
ハウスダスト、ダニ、花粉などのアレルゲン、乾燥した空気、刺激の強い石鹸や洗剤など、ストレスも悪化要因の一つです。
これらの要因が複雑に絡み合い、発症すると考えられています。

免疫異常

人間の身体には外部から侵入してきた細菌やウイルスに対抗する免疫機能が備わっています。
アトピー性皮膚炎では、この免疫機能が過剰に働くことで自身の皮膚を気づ付けてしまうことがあります。

お子さんそれぞれに原因や症状が異なるため、詳細な診察が必要です。
ご家族の病歴なども参考に、原因を特定し、治療方針を立てていきましょう。

アトピー性皮膚炎の治療法

当院では、次の流れで治療を進めます。

1) 問診、診察

アトピー性皮膚炎は皮膚の状態を実際に診て、症状の程度や発症部位などを確認する必要があります。
また、普段の生活スタイルやご家族のアレルギーの有無なども診断の上で重要な確認事項となるため確認させていただきます。

2) 検査

アトピー性皮膚炎の診断や治療の経過調査のために血液検査を行います。
血液検査では、アトピー性皮膚炎の重症度を調べるためのTARC値や好酸球数値、アレルギー体質の有無やアレルギーの原因物質特定に有用なIgE抗体値などを調べます。

3) 治療

アトピー性皮膚炎の治療では、症状が悪化する頻度や程度を抑えて日常の生活に支障がないレベルにすることを治療の目標と掲げています。
当院で行うアトピー性皮膚炎の治療には次の様な治療があります。

・薬物療法

薬物療法は「外用療法（塗り薬による治療）」と「全身療法（飲み薬や注射など）」に分けられます。
外用療法には、ステロイド外用薬、その他の抗炎症外用薬、保湿剤などがあります。
全身療法には、飲み薬や注射、紫外線を使って行う治療などがあります。

アトピー性皮膚炎に用いられる外用薬

ステロイド外用薬	皮膚の炎症を抑える 必要な量を適切な期間、使用することが重要 5段階に分類（個々の皮疹の重症度に見合ったランクを選択）
その他の抗炎症外用薬	プロトピック軟膏 コレクチム軟膏 モイゼルト軟膏 3種類とも、炎症とかゆみを抑える効果がある
保湿剤	皮膚の保湿力を高め、バリア機能を改善する

また、適切な治療を行っていても効果が不十分な場合、以下に示すような生物学的製剤（注射薬）や経口JAK阻害薬（飲み薬）による治療もあります。

アトピー性皮膚炎に用いられる生物学的製剤（皮下注射薬）

それぞれの製品ごとに適応条件があります。

・生活改善の指導

アトピー性皮膚炎の治療では、アレルギーの原因を遠ざけることや日々のスキンケアが重要です。
アトピー性皮膚炎をより早く治すために、日々の生活での注意点や軟膏の塗り方などもお伝えしております。

ご自宅で気をつけること

アトピー性皮膚炎の治療では、保湿が最も重要です。

お風呂

短時間、ぬるめのお湯で済ませ、入浴後はすぐに保湿剤を塗りましょう。
刺激の強い石鹸や洗剤は避け、低刺激性のものを使用してください。

住環境

加湿器を使用するのも効果的です。
ホコリやダニも肌への刺激になります。
こまめに掃除をしたりホコリが舞いにくい掃除機を選びましょう。

食事

特定の食物が症状を悪化させる場合がありますが、自己判断で食事制限を行うと栄養が偏ってしまい発育に影響を及ぼす場合がありますので医師と相談しましょう。

身体

掻きむしりを防ぐため、爪を短く切りましょう。

洋服

綿100％の柔らかな服を着せましょう。

お子さんの肌の状態を注意深く観察し、変化があればすぐにご相談ください。