花粉症とは

花粉症とは

花粉症は、スギやヒノキなどの植物の花粉が原因で起こるアレルギーです。風邪とは異なり、ウイルス感染ではありません。春先に多いスギ花粉やヒノキ花粉のほか、秋にはブタクサなど、季節によって様々な花粉が原因となります。花粉症は遺伝的な要素が強く、ご両親が花粉症の場合、お子さんも発症しやすい傾向があります。近年、都市部でも患者が増加しており、乳幼児や小さなお子さんでも発症するケースが増えています。

花粉症の症状

花粉症の症状は、お子さんによって様々ですが、代表的なものとして、くしゃみ、鼻水、鼻づまりがあげられます。これらの症状は、鼻の粘膜に花粉が付着することで、ヒスタミンなどの物質が放出され、引き起こされます。くしゃみは、連続して止まらないことが特徴です。鼻水は、透明でサラサラとしたものが多く、鼻づまりは、呼吸が苦しくなることもあります。 目のかゆみ、充血、涙目などもよく見られ、鼻がつまることによって、まぶたの炎症(眼瞼炎)を起こす場合もあります。

花粉症の種類と飛散時期

花粉症の原因は、植物の花粉です。日本では、スギ、ヒノキ、ブタクサなどが主な原因とされています。3月~4月にかけてはスギ・ヒノキの花粉飛散時期が重なるため花粉症の症状に悩まされる方が増えます。また、8月~9月にかけてはブタクサなど秋に飛散する花粉もあります。

花粉の種類カレンダー

花粉症の治療法

花粉症の治療は、主に薬物療法と舌下免疫療法の2つです。

薬物療法

症状は人によって個人差がありますので症状に合わせたお薬を処方いたします。主な治療薬には、抗ヒスタミン薬、点鼻薬、点眼薬などがあります。抗ヒスタミン薬は、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの症状を緩和します。点鼻薬は、鼻の炎症を抑え、鼻づまりを改善する効果が期待できます。点眼薬は、目のかゆみ、充血、涙目を改善します。
また、花粉の飛散開始時期に早めにお薬を飲み始めることで花粉症の症状を軽くする「初期療法」も普及しており当院でも実施しています。花粉症の症状にお悩みの方はご相談ください。

舌下免疫療法

舌下免疫療法は、少量の花粉エキスを継続的に摂取することで、アレルギー反応を徐々に弱めていく治療法です。
対象年齢や治療期間などについて詳しくはこちらをご覧ください。

花粉症対策

室内での対策

  • 外出後には、衣服を脱ぎ、手洗い、うがいを徹底しましょう。
  • 洗濯物は、室内干しにするか、花粉の少ない時間帯に干しましょう。
  • 布団やカーペットは、こまめに掃除機をかけ、清潔に保つことが重要です。
  • 空気清浄機も有効です。

外出時の対策

  • 外出時はマスクやゴーグル、帽子を着用し目や鼻からの花粉の侵入を防ぎましょう。
  • 花粉飛散時期の洋服は毛糸などの凹凸があるものを避け、ツルツルとして素材を選びましょう。/li>

花粉症と風邪の違い

花粉症と風邪の症状は、鼻づまりや鼻水、くしゃみなど症状が似ている部分がありますが次の様な違いがあります。

花粉症風邪
鼻水の特徴サラサラで透明粘り気があり黄色い
発熱微熱程度37∼38度
鼻以外の症状目のかゆみ、肌のかゆみのどの痛み、咳や痰
期間<2~3か月程度(花粉の飛散時期)1~2週間程度

また、風邪で副鼻腔炎などを起こしていた場合は、治療法が異なることがあります。花粉症と風邪の違いを見分けることが難しい場合は、無理に自己判断はせず当院へご相談ください。